ゴールデンウィーク明けのレッスン。
今日はKAZO CUPに向けてのリードクライミング2本。
トモコ 「ポムピン 11D」
1本目 因縁課題、ルートももうすぐなくなってしまう。チャンスが限られた状況でのチャレンジ。
核心まで到達するも動きが固く、越えられず。その後練習し、ムーブの確認。
見ていると、頭で考えようとし過ぎており、動きの感覚がズレています。
次のトライは、考えずに体を思い切り動かそう。ただそれだけでよいと伝えました。
2本目 すると下部から動きが軽くなり、核心に近くなるにつれ、固くなる動きもそのまま。
体のフリとタイミングもバッチリ、見事核心を越え、上部は完登が見え、考えてしまったせいか動きが固くなりましたが、気持ちでもっていきました。
本人が一番納得するクライミング、そして確固たる自信が生まれる瞬間でした。
地道な動きの練習がこうして花を咲かせる瞬間、コーチは感動しました。
ナイスクライミングでした。
カイト 「LongLongCucumber 12A」
1本目 下部で少し流れが詰まってしまい、ラスト核心の踏ん張りが利かず。
かなり惜しいトライでしたが、こういった状況でも完登にもっていってほしかった。
ラスト核心までは安定感があり、動きも良いですが、核心ムーブに対して苦手意識があるように感じます。
足のかき込みで踏ん張る、カイトの苦手な動きの一つ。でもちょっとした意識でガラリと変わることでもあり、これを機に見直してほしい。
2本目 1本目よりも流れの良いクライミングで、これは完登するかと思いきや、やはりラスト核心ムーブを越えることが出来ませんでした。
ただ諦めフォールではなく、ホールドをつかみにいってのフォールで、次に繋がるトライでした。
今回、登れなかったですが、近いうちに登れるでしょう。
諦めず、強い気持ちでチャレンジしようね。
ソウゴ 「快楽主義 10C」
1本目 以前ゴールの最終クリップで手繰り落ちした恐怖があり、どうも気持ちと動きが上がってこない。
動きは良くなっているのですが、精神的な部分のマイナスイメージが大きく、動きも小さくなっています。
コーチからは、チャレンジする前に何も言わずにやってもらいましたが、完全にその恐怖から逃げ、力を出し切ることをせずに諦めてのフォール。
2本目 フォールするのは怖いけど、それに囚われるのではなく、自分の力を出し切ろう。そう約束したにもかかわらず、1本目同様の諦めフォール。
非常に残念でした、少しでも力を出そうという姿勢が見えればよかったのですが、そうではありませんでした。
このトライを続けて行けば、どうなるか考えてみよう。
負のサイクルにはまり、抜け出すことができないかもしれません。
このままの状態でいたいのか、それともほんの少しのチャレンジで打開策を見つけていくのか。
やることは沢山あるけれども、大切なことはただ一つです。
ユウ 「烈火の炎 11C」
1本目 初チャレンジの11Cで、下部から動きが消極的。所どころでムーブ練習し、ルーフまで到達。
ここからが最大の勝負。手に足で挟み込みするムーブがあり、何度練習するも出来ませんでした。
出来ないことは何ら悪いことではなく、出来るようにどうするかに目を向けていかなければいけない。
それには少しずつ勇気をもってチャレンジしていくこと、足を挟み込みして、手を離してみる。フォールしても気にすることはありません。チャレンジしてのフォールはある意味、成功です。
2本目 1本目は消極的なクライミングでしたが、2トライ目は核心まで動きに余裕すら感じる、良いクライミングでした。今までは切り替えに時間がかかっていましたが、精神面での成長が見えてきました。
核心のムーブを攻略することは出来ませんでしたが、少しずつのチャレンジを続けて行けば、突破口が見えるはず。
やるべきことがはっきりしているので、それに向けて練習しよう。
サワ 「The setting sun 12B」
1本目 前回3テンでトップアウトし、完登を目指してのチャレンジ。
少し動きの固さがありましたが、それ以上に気持ちの安定感があり、このルートの中で自分で動きを変えられるようになってきました。遠いムーブを1つ、2つ、3つと越え、最後のゴール取り。
惜しくもゴールをつかむことが出来ませんでしたが、良いクライミングでした。
チャレンジする楽しさを実感しているのでしょう、動きに自信があります。
2本目 最後のゴール取りの足置きが高かったので、そのアドバイスのみ。
1本目よりもスピード感ある登り、順調にラストゴール手前まで到達。
アドバイス通り、足位置もバッチリでしたが、あともう少しでした。非常に惜しいトライでした。
これといったアドバイスはありませんが、持久力かな。動きと持久力が合わされば、今以上に安定感が増します。
たとえばレストポイントで気持ちを落ち着かせ、冷静な状況判断ができます。
KAZO CUPに向けて練習しよう。
ヒロタカ 「ヒデスク 11A」
1本目 徐々に動きが自分の身長にあった足位置になってきましたが、週に一回のリードクライミングで感覚が鈍い。なかなか時間がないかもしれませんが、リードができなくても、ボルダーで動きの安定感をつくり、それをレッスンのときに活かす。
できることはある。
何か不安な事や相談事があれば、いつでもコーチが聞くから、できることを探してやっていこう。
今が踏ん張るときだと思って、あきらめずに続けようね。
2本目 1本目で腕がパンパンになってしまい、トップアウトも出来ませんでした。
でも諦めない気持ちが伝わる登りで、まだヒロタカの火は消えていません。
どんな状況であろうとも、やれることをやろう。
続けて行けば、その火が徐々に大きくなり、完登が見えてきます。